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WordPress『マルチサイト』#1 複数サイトを一括管理する便利な機能を紹介

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WordPress『マルチサイト』#1 複数サイトを一括管理する便利な機能を紹介

WordPressのマルチサイト機能を導入すれば、複数のWebサイトを1個のWordPressで管理することができます。
マルチサイト機能は、企業のコーポレートサイトと採用情報サイトといった親子関係のあるWebサイトや、同じレイアウトで複数のエリア・ジャンルごとのブログをサブディレクトリで作る場合などにたいへん役に立ちます。

マルチサイト機能は、共用レンタルサーバー『ACE01』にインストールしたWordPressでも利用することができます。

今回の記事では、マルチサイト機能を使ってできることと、マルチサイトのメリットをご紹介いたします。

 

目次

 

  1. マルチサイト機能について
  2. マルチサイトの構成
  3. マルチサイトのメリット
    3.1 新しい WordPressを設置する手間が省略できる
    3.2 複数のWebサイトで共通のテーマを利用できる
    3.3 ログインユーザーを一括で登録・管理できる
    3.4 プラグインを一括で追加・管理できる
    3.5 他のWebサイトの投稿を簡単に出力できる
  4. 最後に

 

1. マルチサイト機能について

WordPressでWebサイトを作成していると、同じデザインのWebサイトを複数運営したいというケースがあると思われます。
例えば、イベント情報を紹介するブログを、東京のイベント情報サイトと、大阪のイベント情報サイトを別々のURLで運営したいといったケースです。

マルチサイトを使用しない構成

この場合、サーバーに東京用のWordPressと大阪用のWordPressを別々に設置して、それぞれのWordPressに同じテーマを入れれば実現することができます。

ただしその方法ですと、Webサイトのデザインを変更したくなった場合に、両方のサイトテーマを修正する必要があります。また、両方のWebサイトに全く同じ内容のページを作りたい場合に、それぞれの管理画面にログインして、それぞれ記事を作る必要があります。

Webサイトが2つや3つの場合はまだそこまで大変ではありませんが、47都道府県分のブログを管理するとなった時に行き詰まってしまいます。

このような事態を解決するために、WordPressにはマルチサイトという機能が標準で用意されています。
マルチサイト機能を使えば、1個のWordPressで複数のWebサイトを管理することができます。

 

2. マルチサイトの構成

 

サーバーに設置するWordPressは1個でOKです。WordPressのマルチサイト機能を有効化すると、複数のWebサイトを1個の管理画面で投稿・操作できるようになり、それぞれのWebサイトに対応する保存領域がデータベースに作成されます。

マルチサイトを使用した構成

それぞれのWebサイトで、異なるテーマを使用することも同じテーマを使用することも可能です。

同じテーマを使用している場合、参照するファイルも同じなので、1回の修正で一気に全てのWebサイトのデザインを変更することができます。

データベースは共通ですが保存領域(テーブル)が違うのでそれぞれのWebサイトの投稿が混ざりあうことはありません。
ただしデータベースは同じなので、別サイトの投稿情報を簡単に取得する方法もあります。

次の画像はマルチサイトを有効化したWordPressの管理画面です。
これまでの管理画面と一部メニューが変わっていたり、ヘッダーバーのメニューが増えていたりします。

左側メニューの「サイト」をクリックすると、Webサイトの新規追加やこのWordPressに登録されているマルチサイトの一覧、サイトのURLなどが確認できます。

それ以外は通常の管理画面とほとんど変わりません。

管理画面の操作方法については、次回以降に説明いたします。

 

3. マルチサイトのメリット

 

ここからは、マルチサイトを導入するメリットについて詳しく説明いたします。

 

3.1 新しい WordPressを設置する手間が省略できる

まず当然ですが、インストールするWordPressが1個でいいので、WordPressの新規設置・初期設定にかかる手間が省略できます。
WordPressのバージョンの更新も1回で全てのWebサイトに反映されますので、とても楽です。

 

3.2 複数のWebサイトで共通のテーマを利用できる

マルチサイト機能を利用した時に最もメリットを感じるのが、すべてのWebサイトで共通のテーマを利用できることです。
テンプレートファイルを編集したり、デザインやレイアウトなどを頻繁にカスタマイズする方は特にその効果を実感できると思います。
同じようなデザインのWebサイトを量産する際には、ぜひマルチサイト機能を試してみてください。

ただし、配布されているテーマによってはマルチサイト機能に対応していないものもありますので、導入の前にテーマの配布ページやドキュメントの注意書きを読むなどして事前に確認をしてください。

 

3.3 ログインユーザーを一括で登録・管理できる

複数人でブログの投稿・編集やWebサイトの管理を行う際に便利さを実感できる機能です。

サイトネットワーク画面(サイト全般に関する設定を行う画面)でユーザー名とメールアドレスを登録すると、全てのWebサイトでそのユーザーのアカウントが追加されます。

追加されたアカウントはWebサイトごとにユーザーのロール(役割)を設定できますので、
「Aさんはサイト1のみ投稿可能」
「Bさんはサイト1の管理者かつサイト2では投稿のみ可能」

といった複雑な設定を行うことも可能です。

ユーザーアカウントの管理はマルチサイト機能の中でも少し複雑なので、慣れるまでは少し苦労するかもしれませんが、すべてのWebサイトにユーザーを登録していくよりはるかに楽なので、ぜひ覚えて使いこなしてください。

 

3.4 プラグインを一括で追加・管理できる

サイトネットワーク画面で、使いそうなプラグインをあらかじめインストールしておくことで、すべてのWebサイトでプラグインが利用できるようになります。
また、各サイトでどのプラグインを有効化するのか選択することも可能です。

1つ1つのWebサイトにプラグインをインストールする手間が省けるだけでなく、すべてのWebサイトでプラグインのバージョンを揃えることができるので互換的にも便利です。

ただし、テーマと同様にマルチサイト機能に対応していないものもありますので、プラグインをインストールする前に必ずマルチサイトに対応しているか確認をしてください。

 

3.5 他のWebサイトの投稿を簡単に出力できる

switch_to_blog()関数を使えば、あるWebサイトに投稿された記事や固定ページを別のWebサイトでも出力することができます。
同じサーバーのデータベース上に存在する情報なので、REST APIなどを使って参照・出力するより簡単です。

サイトB、サイトC、サイトDに投稿された記事をサイトAで一覧表示するなど、親子関係があるサイトを作る際に特に便利な機能です。

 

4. 最後に

今回はWordPressのマルチサイト機能について、構成のイメージと導入するメリットをお伝えいたしました。

マルチサイト機能が役に立つケースは限られていますが、同一のサーバー上で複数のWordPressサイトを管理する機会があれば、ぜひ試してみてください。 


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